一般的な配線ダクトは家電やPCなど、各種電気機器にある電源コードや通信ケーブルをひとまとめに収納する中空で管状のものですが、中には照明器具専用のものもあります。

ライティングレールと呼ばれることもあるもので、単独あるいは複数の照明器具をライン状に配置することができます。このタイプの配線ダクトは、ショップの商品ディスプレイやスーパーなどの食材のライトアップなどでよく目にします。近年は照明のLED化がめざましく、熱をほとんど発しないこともその使用頻度を上げている要因と考えられます。一般家庭でもキッチンやリビングでライン状の製品が天井に設置され、照明器具が任意の位置に移動できる便利さから好評です。

そのためリフォームやリノベーションの際、このライティングレールの設置工事を行うことが多く、多くの照明器具・電設メーカーから販売されています。このタイプの配線ダクトはライン状に並列で設置したり、L型やH型などにも配置できることも便利な点で、後から増設することも容易です。従来のペンダント型のコンセントは固定式ですが、このタイプはコンセントがレール内でスライド移動できますので、レールの配置次第で部屋の隅々まで照らすことが可能になる点も優れた特徴と言えます。

天井でなくても壁や床などにも設置可能で、使い方によっては夜間の廊下の安全歩行用照明として、あるいはファッショナブルな装飾照明用電源としても使用できます。またこのタイプの配線ダクトはインテリア的にも優れていますので、マンションやアパートなどの集合住宅の改装時にも新たに設置工事されることがあり、デザイナーズ物件として入居者の人気を集めることも多いようです。